移乗介助の方法とは/怪我しやすい介護1位!!【初心者・未経験者】

    移乗介助

    「介護は腰の怪我が多い」と言われてますが、ベテランの50代介護職員も働く業界です。
    しかし、怪我する人は年齢が高い人ではなく、介助の方法を知らない人が怪我をします。

    つまり、介護職の未経験や初心者の人に怪我が多くなります。
    (ただ、利用者の平均介護度の高い施設でのハードワークや勤務日数がかなり多い人は要注意です)

    ベテランはなぜ怪我をしないのか。
    それは、無理に力を使わず、正しい方法で介助しているからです!

    今回は、介助の中でも、一番腰の怪我をしやすいベットから車椅子への移乗介助について紹介します。

    1. 移乗介助とは?

    移乗介助

    移乗とは、ベットなどから車椅子やストレッチャーに乗り換え
    なんらかの障害で歩行が難しい方や歩行してはいけない方を目的地まで移送することです。

    ちなみに、移動には色々なパターンがあります!

    ・歩行補助器具での移動
    ・車椅子での移動
    ・ストレッチャーでの移動
    ・臥床移動‥ベット上で身体の方向をずらす方法
    ・床下移動‥床もしくは畳等でいざり移動や四つ這いでの方法
    など

    いざり移動‥
    身体の柔軟性とある程度の手の力を使って、座った状態のまま手と足を使って自力での移動方法です。
    ①正座姿勢から両手を脇について前にずって進む方法
    ②足を前に投げ出した姿勢で、軽く足を曲げ両手で脇について進む方法などがあります。
    ※片麻痺の人や下肢に障害を持つ人に安全な移動方法。
    例)
    http://comedical.blog23.fc2.com/blog-entry-184.html?sp

    今回は、介護施設の中で多いベットから車椅子への移乗介助について話して行きましょう。
    まず、怪我しないためには、どうしたらいいのか。

    2. 怪我しないコツは身体のメカニズムを知ること!?

    身体のメカニズム、つまり骨格・筋肉や関節などの動きを知ることで
    必要以上の力をかけずに介助ができ、怪我のリスクが非常に下がります!!

    つまり、少ない労力で移乗できる!!

    2.1 ベットから車椅子の移乗操作でのメカニズム

    怪我しないポイントは重心を知ること、無理に腕の力で利用者を持ち上げたりしないこと!

    ・坐位(座った状態)の種類
    長坐位(長座位):足を伸ばした状態の座位
    半坐位(半座位):背もたれを45度程度起こした状態の座位
    端坐位(端座位):ベッドの端などで足を下に下ろした状態の座位

    1. 坐位保持‥背筋で上体を後方に引っ張り(身体を反る状態)、前方に倒れるのを防ぎます。
    2. 坐位から立位‥立ち上がりの動作であり、かなり重要です。重心(腰の部分)が両足の真上に来た時に立ち上がりが可能になります。そのため、頭部を前傾し、前かがみの状態を作る必要があります。
      立位からの移乗の場合、頭部の軌跡(前かがみになりながら)をつくって立位をとります。立ち上がりには、大腿四頭筋(太ももの前方側)の筋力を使います。
    3. 方位転換‥軸足の踵もしくは足指に力を入れて回転します。
    4. 立位から坐位‥②と逆になり、腰掛ける動作は重心が下後方に移動します。
      参考動画:https://youtu.be/nfqYQ_FPvNY

    3. 具体的な移乗介助の方法

    介護,イメージ図

    3.1 移乗介助をする前に確認すること

    1. 履物・掛け物・車椅子等の必要な物があるか確認する
    2. 端坐位になった時に利用者が足がつくか確認する
    3. 利用者に移動する旨を伝える

    3.2 サポートありで立てる場合の手順

    1. 車椅子を20〜30度ベットに対して傾け、ストッパーかけ、フットプレートをセットする。
      ※片麻痺がある場合は、健側(麻痺と反対側)に車椅子を置く
    2. 利用者を端坐位にして、靴を履かせてあげ、足を床につける。
    3. 坐位から立位にする
      ❶利用者の膝を深く曲げる
      ❷利用者の軸足もしくは健側の膝に自分の膝を当てる
      ❸利用者の両腕を自分の首から肩にかける
      ❹利用者を前傾姿勢をとらせる
      ❺自分の腕を利用者の腰に回して手を組む。そして、脇を締めて、利用者の側腹部を締める
      ※利用者の服は掴まない。
      ❻利用者の重心が足の位置に来たら、利用者と立ち上がり、立位を安定させる
      ※利用者の腰を引くと前傾がなおる
    4. 立位から車椅子にする
      ❶自分の足を利用者の軸足にくっつけ、それを軸に回転させる。
      ❷自分の膝を曲げて、利用者を前傾させる
      ❸自分の腰を下ろして、座らせる
      ※腕を無理に使わず、骨盤を安定させて足腰を使うことで怪我を防ぎます!!
    5. 体勢を整える
      ❶利用者の後ろに回り、利用者の脇の下から手を入れて利用者の腕を引き寄せる
      ❷利用者の足をフットプレートにのせる。

    手順は以上ですが、動画や実践で練習して初めて出来るようになります。
    また、利用者の状態によって異なることも多いので職場の先輩にしっかり教えてもらいましょう。

    おすすめ動画:
    ・ベットから車椅子への移乗:https://youtu.be/xAA3ypyLE-M
    ・車椅子からベットへの移乗:https://www.youtube.com/watch?v=YavQPtwSk2I

    職場をこれから探す場合は、教育環境の良い職場をおすすめします!

    4. まとめ

    移乗は介助の中でも体力仕事で怪我が多いので、これから経験する方は注意しましょう。
    怪我を避けるために身体のメカニズムを理解することが大事です!!

    勉強は、動画と職場で経験を積むこと!


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    maiko

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